八幡野に潜ってきたよ part2

前回のブログの続きになります。

記事中の魚の名前について、
間違っている可能性もあるのでご注意ください。

 

 1本目の潜水をなんとか無事に終え海からあがると、限りある体力のほぼすべてを持っていかれたような疲労感と、タンクなどの器材の重みが体を押しつぶさんとする勢いでやってきます。加えて、ダイビングでは海中に沈み込めるようにウェイトを腰につけて潜っており、自分は2kgのものをつけていたので、この重みも加わり体への負荷はかなりのものになっています。陸ですべての機材を外したときの開放感はたまりませんが、足先が軽くつっていたり、股関節あたりに違和感があったりと、2本目に潜ることすらできないのではないかという不安が次第に大きくなっていきました。

 お昼を食べながら、録画データを確認。陸にあがってからでなければ確認ができないので、このときはドキドキでしたね。海に潜って撮影するというのは今回が初だったので、とにかく途中で電池が切れない、あるいは熱暴走しないようにということに注意してました。ずっと録画をするのではなく、こまめに区切って録画したり、画質やサイズをある程度抑えた設定にするなどしてました。1080の60fpsにし、手ぶれ補正は1段階落とした設定にして、実際に録画した時間は、40分の潜水に対して約20分。これで電池は50%ほど残っており、特に熱暴走なども起こしませんでした。録画した内容も特に問題はなく、設定や録画頻度についてむしろ余裕があるぐらいでしたね。先に書きますが、2本目では45分潜って、全体で40分ほどの録画をしていました。時々録画を止めて区切っていたので、動画ファイルとしては分割された状態になります。このあたりは編集する際の手間を考慮してのことですね。それでも40分ほど撮ることができるというのがわかったのは、今後につながる非常に大きな情報ですね。

 お昼休憩も終わってなんとか体力を取り戻し、2本目の準備に入ります。さすがに2回目となると慣れたもので、タンクの交換や機材を背負ったりする作業はスムーズに・・・あれ?ダイバーコンピュータがない。スキューバダイビングにおいて、現在の深度など、海中でははっきりしないけれど生死に関わる重要な情報というのがあります。それを数値化して表示してくれるのがダイバーコンピュータというもので、大きめの腕時計のような形をしています。これを自分はショップからレンタルして使用していました。そのダイバーコンピュータが、2本目を潜ろうかというときに手元にないことに気づきます。1本目を終えてからの行動範囲はさほど広くないので、あたりを探してみたのですが見当たらない。集団行動なので自分が遅れると周りにも迷惑がかかる、これ以上探すのは諦めて弁償するしかないかなと集合場所に戻ってみると「ここにあるよ」と本日バディを組んでくれた方が、自分のレンタルした器材を一式いれるメッシュバッグを指していた。フィンなどの潜る直前に必要になるものと一緒に、ダイバーコンピュータも置いていたのだ。探し回った場所が見当違いのところばかりだったので、すぐに見つけることができなかったんですね。バディの方にお礼を言いつつ器材をそそくさと準備し、そして再び海中へ。

 体力的な面を心配しておりましたが、海中に潜ってしまえば器材の重みを感じることもないので、疲労感を感じることはありませんでした。気持ちに余裕もできて、悠々と魚探しに勤しめます。しかしながら、事前にこの辺りで見られるものがどんな魚か、という情報をおさえていなかったため、魚を見つけても名前が全然わからない。というか後で感じたことではあるが、名前を覚えるのと加えて、どのあたりにいるかなどの習性をきちんと把握しておかないと、海中で探す目星がつけられず、実はいたけど見つけられないという見逃しが多いと実感した。わかり易い例として、オオアカヒトデをガイドさんが見つけてくれたのだが、オオアカヒトデにはたいてい、ヒトデヤドリエビという小さなエビがいる。しかしこのことを自分は知らず、ヒトデを見て満足して他の人が見れるように離れてしまったのだが、ヒトデヤドリエビもいたよと上がったあとに教えられ、もったいないことをしたなと後悔してました。見れる魚について全てを知るということは難しいですが、それでもある程度近海の魚について事前にできるだけ情報をなめるということをしておきたいですね。

オオアカヒトデ

 2本目のダイブでは、大きな岩場を中心に、横穴にいる魚や、岩場に集まる魚を探していました。ウツボを何匹かみましたね。どれもさほど大きなものではないのでびっくりしたりはしませんでしたが、岩場からクネクネと体を引っ張り出して出てくる姿は見ていて面白かったです。あと、岩場でじっと動かず休んでいたタカハノダイは、わりと近くで見ることができましたね。なんかいるよと興奮気味にガイドさんを呼んだりしましたが、あがったあとでこの魚について聞いてみると、さほど珍しい魚ではないと教えてくれましたね。他に見かけたものですと、(たぶん)アカササノハベラとウツボのツーショットとか、チョウチョウウオの仲間のシラコダイ、午前も見かけたソラスズメダイやミツボシクロスズメダイ、非常に小さくすぐに砂に潜ってしまったホシテンス、シマキンチャクフグに擬態しているとあとで教えてもらったノコギリハギ、

岩場で休むタカノハダイ

アカササノハベラ(?)とウツボのツーショット

シラコダイ

ソラスズメダイ(青い魚)とミツボシクロスズメダイ(黒い魚)

ホシテンス

ノコギリハギ

一番印象に残ったのは、ゴンズイと威嚇するウツボがいる光景ですね。ゴンズイが群れをなして通称「ゴンズイ玉」と呼ばれる状態になっているのをまず見かけたのですが、その進行方向にウツボがいて、まるで対峙するかのような構図になりました。ゴンズイは毒を持つ魚なので、ウツボはどうするのかと固唾を飲んで見守っていました。ウツボは体を縦にして、口を開けて威嚇し、ゴンズイは群れの塊を崩さないよう、ウツボを迂回するように進んでいきます。結局戦ったりするようなことは起こりませんでしたが、なかなか緊張感のある瞬間でしたね。

ゴンズイ

ウツボ vs ゴンズイ

2本目も無事終えて、体力は根こそぎ持っていかれましたが、大きな充足感がありましたね。久々のダイビング、初の録画も上々、突発的な旅ではありましたが、実行してよかったと感じながら後片付けとか着替えをしてました。準備と片づけにどうしても手間がかかってしまうのはスキューバダイビングでは避けられないですね。そしてショップの車に乗って戻ろうかというとき、ふとなにか足りないことに気が付きます。

「ダイブコンピュータがない!」

1日に2回も同じものを紛失するとは。自分でも驚きました。そしてまたバディの人が「あれじゃない?」と見つけてくれました。今日この方がいてくれて本当に良かったと心の底から感じましたね。

 ショップに戻ってログブックを記入して、見かけた魚とかについて教えてもらったりしました。カンパチがいたとか、サラサエビ、トゲアシガニ、ミギマキ、イサキといった、自分が全く気づかず、そして録画にも映っていないような生き物の名前が出てきて、もっとちゃんと探すことができていたらとちょっとした後悔がありました。視力ください。ライセンスを取ったときに同時にもらったログブックがちょうど最後のページになり、計26回潜ってきたのかと感慨深くなったりしたものです。以下は録画したものをつなげた動画になります。

youtu.be

 

大満足して終えた日帰りスキューバダイビングなのですが、1点ちょっと問題が。潜っているときから抱いていた違和感なのですが、左耳がおかしい。血液混じりの液体が出てくるんですよね。というかそもそも、左耳の鼓膜が破けて数年経った状態なんですよ。こんな状態でスキューバダイビングを本来すべきではないのですが、プールとかに行ったりはしていたので、まぁいけるやろと安易な判断をしてしまったのです。後日耳鼻科にかかりまして、明確な症状の名前を伝えられてはいないですが、おそらく急性中耳炎と思われます。現在処方していただいた薬を使用して治療中。生活に支障はないですが、聞こえ方が違和感のある状態です。これを機に、鼓膜の修復についても話を進めて、次回は万全な状態で海に潜りにいきたいものです。